
こんにちは。代表の中谷です。
8月も終盤になり、心なしか少し暑さも緩和してきたかな??
と感じています。
皆様はいかがですか?
さて、今回は「探す時間」について考えてみたいと思います。
今、いろいろな場面で
「生産性が低い」
「生産性を高めるには」
など「生産性」をキーワードとした話が増えてきていると思います。
生産性に関連する要因はたくさんありますが、とても大切にも関わらず
地味が故に目立たず忘れられやすいのが、今回のテーマ「探す時間」です。
探す時間といっても、皆さんどういったものをイメージしますか?
・作業時に必要な道具
・参考にするための資料(ファイル・データなど)
・質問したり、承認をもらう人
など、私たちは日常何かを「探す」場面というのは非常に多いものです。
そして、知っておかなければならないのは「探す時間」それ自体は
何の価値も生まないということです。
作業や思考などの価値を生む前段として、必要なものを「探す」だけなので
探すこと自体に価値はありません。
ということは、この「探す時間」はできるだけ減らしたほうがいいということになります。
しかし、残念ながらこの「探す時間」は、対策をとらなければ
時間の経過と共に確実に増えていきます。
理由はわかりますよね!
そうです。
基本的にはモノやデータ(情報)は時間がたてばたつほど増えていくものだからです。
では、その「探す時間」はどのくらいあるか知ってますか?
実はこれらのデータは複数の会社や団体が調査しています。
調査対象も「物理ファイルのみ」「物理的なもの+データ等含む」など様々です。
興味あるかたは一度調べてみるのもいいかと思います。
今回は、私が調べた中で一番数字としては小さく出ているデータを使用して
話を進めさせていただきます。
今回私は文具メーカーとして有名な「コクヨ株式会社」様の情報発信を基にいたします。
ちなみに、このコクヨさんの数字は「書類を探す時間」に限定されています。
それでもその数字はなんと・・・・・・・
年間80時間/人
におよびます。
上記の数字はあくまでも書類を探すだけの時間です。
1人当たりの平均値なので、組織単位でみれば
× 人数 ということになります。
1日8時間働くと仮定した場合、純粋に年間10日間丸々を
書類探しに使っているということになります。
この数字、皆さんはどう感じますか?
先ほどもお伝えしたように、この時間は何の価値も生み出さない時間です。
この時間は業種業界関係なく、すべての組織に存在するものです。
ここに真剣に向き合うか否かが生産性に大きく影響することは、
ここまでのお話でご理解いただけるかと思います。
では、状況を改善するためにできることは何があるでしょうか?
私がおすすめしていることはたった1つ!
それは
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
「整理整頓」です。
がっかりしましたか?
整理整頓はよく使われる言葉ですが、
正しく理解できている人は少ないようです。
「整理」→ 不要なものを取り除く
「整頓」→ 所定の位置におさめる
整理整頓はこの順番が大切です。
不要なものを捨てた後に(整理)、
場所を整える(整頓)ことになります。
しかし、実際は整頓の部分のみを整理整頓と理解している人が多い印象です。
「整頓」よりもむしろ「整理」のほうが大切です。
ここでは私が以前勤めていた保険会社を例に取り上げたいと思います。
その会社では「持たない」を徹底していました。
「持たない理由」は、
・コンプライアンス対策(情報漏洩リスク)
・生産性向上
です。
コンプライアンス対策は、特に情報漏洩に敏感でした。
持つから漏れる。
持たなけれた情報は漏れない。
ということで、紙もデータも不要なものは「捨てる」ことを徹底していました。
どのように徹底していたか
当時の会社では「残す」ための基準が存在していました。
基準を満たさなければ有無を言わさず捨てられます。
細かいことはお伝え出来ませんが、例えば・・・
デスク周りに関して紙ベースで持っている資料に関しては、
入手から一定期間を超えたものは容赦なくシュレッダーにかけられました。
仮に来週使うものだったとしても、保有期間を超えていれば一旦捨てられます。
「先の未来に使用する情報をなぜ今手元に持つ必要があるのか?」
といった理由です。
当初は、そんなことでは仕事にならないと不満を抱えていました。
が、よくよく振り返ると、そのことでトラブルになったことは個人的にないばかりか
会社全体としてもトラブルを聞いたことはなかったです。
私も含め、机の中の引き出しは皆スッカスカでした(笑)
そのほか、メールなども基本的に読んだら捨てる。
長く保管するものについては残すための申請が必要なほどでした。
メールにしてもデータにしても紙情報にしても、一定期間以上保有するためには
承認申請が必要でした。
しかも、承認基準は非常に厳しかったので、
「来週使用します」などは全く理由になりません。
その場合は「来週入手しなおせ」ということで手元分は処分されます。
どうでしょう?厳しくないですか?
しかし、おかげさまで今の自分の身の回りには「本当に必要なもの」
しか存在しなくなりました。
この時の経験が今の自分を作っています。
今は保険会社ではないですが、物理的にもデータもメールも非常にすっきりしています。
「持たない」ということは結果的に生産性をあげることにもつながります。
昔は、「あるか無いかわからないものを探す」という謎の行動もよくしていました(笑)
皆さんも経験ありませんか?
私自身、昔は心配性でいろいろなものを残していましたが、
結果的にはほとんど使う機会がないばかりか
いざ使おうとしても見つけられないといったことが
よくありました。
しかし、今は非常にすっきりしています。
基本は「捨てる」ので、「無い」に対しての自信があります。
人間は「無い」とわかっていれば「無い」ことが前提の行動をとります。
本当に「無い」ことで困ることはほぼありません。
是非みなさん、何かを「残す」という呪縛から解き放たれてください。
それが「整理」です。
理由があって必要なものを捨ててくださいということではありません。
残す明確な理由がないものは捨てましょうということです。
いかがでしたか?
「探す」ことから解放されると、今抱えている多くの問題の解決にも役立ちます。
そのためにはまず「整理整頓」
個人レベルはもちろん、組織単位で実行するとかなりの効果を生み出します。
できるところから是非はじめてみてください。
整理整頓、捨てることに関してのコンサルティングも行っております。
ご興味ございましたらお声がけください!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。