
こんにちは。パンタグラフの中谷です。
やっと涼しくなってきたな~と思う今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
でも、もう10月末に差し掛かろうとしてます。
あ~怖い、、、
さて最近、企業を取り巻く課題の中でも「カスタマーハラスメント(カスハラ)」という言葉をよく耳にするようになりました。
厚生労働省も「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」などを公開するなど、国としても重要な課題として取り組み始めています。
今回は、このカスタマーハラスメントと、これまで一般的だった「クレーム対応」、さらには他のハラスメント(パワハラ・セクハラ等)との違いについても触れながら、私なりの考察をお届けします。
目次
目次
- 1. カスタマーハラスメントとは何か?
- 2. カスハラとクレーム対応の違い
- 3. 他のハラスメントとの決定的な違い
- 4. カスハラ対策はなぜ重要なのか
- 5. 実践的なカスハラ対策とは?
- 6. カスハラ対策が企業ブランディングになる
- 7. 最後に
1. カスタマーハラスメントとは何か?
カスタマーハラスメントとは、顧客(または取引先など)から、業務の範囲を超えた過剰な要求や人格否定的な言動などによって、従業員が精神的・身体的苦痛を受けることを指します。
たとえば、以下のようなケースが該当します。
- 長時間のクレーム電話で謝罪を強要される
- 土下座を要求される
- 人格を否定するような暴言を浴びせられる
- SNSで企業名を晒すと脅される
もちろん、正当なクレームや意見は大切です。しかし、その手段や態度が行き過ぎた場合、従業員を守る立場から「カスタマーハラスメント」として適切に対応する必要があります。
2. カスハラとクレーム対応の違い
企業としては、カスハラとクレームの線引きが難しいのが現実です。
クレームとは、「商品やサービスへの不満や改善要望」であり、本来は組織にとって貴重なフィードバックです。
一方、カスハラは「不当な要求や人格攻撃を含む言動」であり、明確に一線を画す必要があります。
見極めのポイントは以下です:
- 問題提起の目的が業務改善か、単なる攻撃か?
- 言動に暴力性・執拗さがあるか?
- 不満に対して誠実に対応しても納得しようとする姿勢があるか?
これらの視点をもって、クレーム対応とハラスメント対応を使い分ける必要があります。
3. 他のハラスメントとの決定的な違い
ここで、パワハラ・セクハラ・マタハラなどとカスハラの違いを整理しておきましょう。
一般的なハラスメントの特徴:
一方、カスハラは:
つまり、カスハラは「社外からの攻撃にどう会社が盾になるか」が問われる課題なのです。
4. カスハラ対策はなぜ重要なのか
カスハラへの備えは、単なる危機管理ではありません。
企業の信頼性・従業員満足度・定着率、さらには採用活動にも直結します。
- 従業員の離職防止
- 職場の心理的安全性の向上
- 働きがいのある会社としてのブランド力強化
特に接客業や医療・福祉などの対人業務では、従業員が「自分を守ってくれる会社」かどうかが定着に直結します。
5. 実践的なカスハラ対策とは?
では、実際にどのような対策が必要か?
- 社内マニュアル・ルールの明文化(対応NG例を含む)
- 従業員への教育・対応訓練
- 相談窓口の設置と周知
- 現場責任者への判断支援体制
- クレームとハラスメントの違いの教育
さらに重要なのは、「組織として守る姿勢の明確化」です。
トップメッセージ、社外への発信、社内報での啓発など、企業全体での取り組みが信頼を生みます。
6. カスハラ対策が企業ブランディングになる
意外かもしれませんが、カスハラ対策は「採用戦略」においても有効です。
近年は求職者側も、企業の「心理的安全性」や「働きやすさ」を重視しています。
特にZ世代を中心に、
- 理不尽な扱いをしない
- 個を尊重してくれる
- 自分を守ってくれる
といった視点で会社を見ています。
「カスタマーハラスメントを許しません」と掲げるだけで、採用広報としても強い武器になります。
7. 最後に
今回はカスタマーハラスメントとクレーム対応の違い、そしてその重要性についてお伝えしました。
働く環境を守るという観点からも、企業にとって非常に大切なテーマだと私は考えています。
パンタグラフでは、カスハラ対策研修や対応フロー整備のご支援も行っています。
お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
         
         
         
        